紙くずは産業廃棄物?業種指定・段ボール・事務所の紙ごみの違いを解説

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会社や工事現場から出る紙くずは、すべて産業廃棄物になるわけではありません。紙や段ボールという素材だけで判断せず、どの業種で、どの業務・工程から発生したかを確認する必要があります。


また、産業廃棄物に当たるかどうかと、古紙として再生できるかどうかは別の判断です。業種指定や事務所の紙ごみの違いを押さえたうえで、汚れ・加工・混入物を確認すると、処理先へ相談する内容を整理できます。




紙くずが産業廃棄物になる条件

事業活動で生じた紙くずのうち、産業廃棄物に当たるものは業種や発生工程が限定されています。「会社から出た」「仕事で使った」という理由だけでは、区分を決められません。


この限定に該当しない事業所の紙ごみは、事業系一般廃棄物として扱われます。家庭の紙ごみと混同せず、事業所所在地の自治体や適切な回収先に処理方法を確認してください。


参照:国立環境研究所「廃棄物の区分とその見分け方」



紙くずには業種と発生工程の限定がある

紙くずの業種指定を確認する際は、業種名と、対象になる業務の条件をセットで見ます。通常の紙くずについて、次の業種が対象になります。

  • 建設業:工作物の新築・改築・除去に伴って生じるもの
  • パルプ・紙・紙加工品製造業
  • 新聞業:新聞巻取紙を使用して印刷・発行するもの
  • 出版業:印刷出版を行うもの
  • 製本業・印刷物加工業

例えば、建設工事に伴って出る建材の包装紙は、その工事との関係を確認して判断します。一方、同じ建設会社でも、事務所で使った書類は同じ扱いとは限りません。「製造業ならすべて対象」「印刷に関係する仕事ならすべて対象」と広げないことも必要です。


参照:東京都環境局「産業廃棄物の具体例」



事務所の紙も業種と場所によって扱いが変わる

事務所から出る紙が、必ず一般廃棄物になるわけではありません。紙加工品製造業の工場と同じ敷地内にある事務所から生じる紙くずは、産業廃棄物に該当します。一方、その工場とは別の場所にある、本社機能だけの事務所から出る紙くずは一般廃棄物です。


建設業には発生工程の限定があるため、工事現場に設置された事務所の書類も、工事に伴う紙くずと分けて考えます。工事現場という所在地だけを見て、一律に産業廃棄物へ分類することはできません。


迷ったときは、会社の業種に加え、紙を使った業務と排出する場所を整理しましょう。工場内の事務所なのか、別拠点の本社なのかまで伝えると、分類を確認する際の前提が明確になります。


参照:大阪府「産業廃棄物と一般廃棄物(FAQ)Q33」




段ボールは法的分類と古紙回収を分けて判断する

段ボールも、見た目や素材だけで産業廃棄物かどうかは決まりません。まずは前章の業種・発生工程に照らして区分を確認し、その後に古紙として回収できる状態かを判断します。


例えば、建設工事で使った資材の包装用段ボールと、指定業種に当たらない事務所から出た段ボールでは、発生する仕事が異なります。同じ形の箱でも、「どこで何に使って出たものか」を処理先へ伝える必要があります。


古紙回収では、段ボールを他の紙と分け、汚れや加工の状態、紙以外の混入物を確認します。食品が付いた紙やワックス付段ボールなど、製紙原料に適さないものもあるため、段ボールなら何でも同じ回収ルートへ出せるとは考えないでください。


参照:古紙再生促進センター「紙リサイクルの基礎知識」


整理する順番は、法的な区分、古紙としての回収条件、回収できない場合の処理方法です。産業廃棄物に当たる紙くずについて、当社では処理・リサイクルの相談を受け付けています。古紙回収が難しい場合も、RPF化を含めた処理の可否は紙の内容や状態を確認して判断します。


産業廃棄物に該当する紙くずの処理先を検討している方へ。

紙くずなどの産業廃棄物の処理・リサイクルの対応内容を見る




古紙回収できない紙は全てRPFにできるわけではない

RPFは、紙やプラスチックを素材として再生することが難しい場合に、それらを原料として製造する固形燃料です。古紙回収とは異なり、燃料として利用するためのリサイクル方法に当たります。


参照:日本RPF工業会「RPFとは」


ただし、古紙の禁忌品に当たることと、RPFの原料に適することは同じではありません。古紙の禁忌品は、製紙工程のトラブルや紙製品の品質低下を防ぐための区分です。RPF化については、別途、紙の性状や混入物、受入条件を確認する必要があります。


例えば、食品が付いた紙を古紙回収へ出せなかった場合でも、そのことだけで燃料原料として引き取れるとは判断できません。何が付着しているか、他の素材と一体になっているかなど、回収を断られた理由と現物の状態を伝えることが次の確認につながります。


当社では、紙やプラスチックなどを原料とするRPFを製造しています。紙くずの処理を検討する際は、古紙として再生する方法と燃料として利用する方法を混同せず、対象の廃棄物に合う処理ルートを確認しましょう。


古紙回収に適した紙まで、回収できない紙と同じ袋にまとめる必要はありません。紙の種類や状態ごとに分け、製紙原料に向くものは古紙回収の条件を確認し、それ以外は別の処理方法を相談する、という順序で整理しましょう。


RPFに使われる原料の概要は、RPFの原料とは?種類や特徴を徹底解説!で紹介しています。




紙に異物や汚染がある場合は分けて確認する

紙くずに廃プラスチックや木片などが混ざっている場合は、紙の量だけでなく、混ざっている物の種類と状態を処理先へ伝えてください。紙だけを分けられるのか、別の素材と一体になっているのかによっても、確認すべき内容が変わります。


分別の段階では、何が混ざっているかわからないものを、きれいな紙や段ボールとまとめないようにします。袋や容器ごとに内容を整理し、混入物があることを伝えたうえで、回収先の条件に沿って対応してください。


複合素材など、分けられるか判断できないものは、処理方法を決める前に現物の状態を説明してください。混入物の名前だけでなく、紙に貼り付いているのか、袋の中に別々に入っているのかも伝えると、分別の相談が具体的になります。


建設現場で複数の品目が混ざっている場合は、建設混合廃棄物の種類と分け方も参考になります。紙くず単独の判断と、混合した廃棄物全体の分別は分けて確認する必要があります。


また、PCBが塗布されたり染み込んだりした紙は、通常の紙くずとは別に専門的な確認が必要です。汚染が疑われる場合は、通常の古紙回収や紙くずの処理に混ぜず、管轄の行政窓口などへ相談してください。


参照:東京都環境局「産業廃棄物の具体例」


紙に見えるものでも、加工・付着物・混入物を含めた確認が欠かせません。見た目で判断がつかない部分を省いて依頼せず、発生した工程と合わせて伝えることが、処理先との認識違いを防ぐ準備になります。




紙くずの処理を相談する前に整理する情報

処理先へ相談する前に、紙くずが出る業務と現物の状態を整理しておくと、分類や受入条件の確認を進めやすくなります。単に「紙ごみがある」と伝えるよりも、次の情報を揃えると具体的な相談ができます。

  • 業種と発生工程:どの仕事で、何に使った紙か
  • 排出場所:工場、工事現場、同一敷地内の事務所、別拠点の本社など
  • 紙の種類と加工:包装紙、段ボール、書類など。加工の有無も伝える
  • 量と荷姿:排出量の目安、袋詰め・箱詰めなどの保管状態
  • 汚れと混入物:付着物、他の素材、分別できる状態か

数量がまだ確定していない場合も、現時点で把握している量と荷姿を伝えましょう。分類に迷っているときは、自己判断で産業廃棄物と決めず、業種・工程・場所のどこが不明なのかを整理して、所在地の行政窓口へ確認してください。


当社では、産業廃棄物の紙くずについて、廃棄物の内容確認や現地下見を行い、正式なお見積もりをご案内します。その後、契約を経て収集・受入れへ進みます。受入時にも契約品目や危険物・禁忌品を確認するため、当初の説明と異なる物が混ざった場合は、その変更も伝えてください。


紙くずが産業廃棄物に当たるかという判断と、実際にどの方法で処理できるかという判断は、順番に確認する必要があります。一般廃棄物に当たる紙は所在地の自治体や適切な回収先へ、産業廃棄物の紙くずは対象品目や受入条件を確認した処理先へ相談しましょう。


排出する紙くずの内容を整理したうえで、処理方法や受入条件を確認したい方へ。

産業廃棄物の紙くずの処理・RPF化について相談する

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